
監修 老木悠人 医師
ゴールドクリニック 院長
医学的根拠に基づいた性に関する情報、性医学の発信に力を入れています
更新日:2021年03月09日
カフェインはもっとも身近なサプリといえます。
コーヒーはもちろん、エナジードリンクや精力剤、市販の風邪薬などでもカフェインは含まれます。
ここでは、カフェインの副作用やカフェインの容量(1日摂取量として100mg,200mgなどどこまで飲んでいいのか)についてご説明します。
まず、カフェインの効果についてです。
カフェインの効果は主に2つ。
運動機能の刺激
不安の誘発
があります。
カフェインは飲んでから30~60分で効果が出始めます。
それぞれについてみていきましょう。
ただしその前に大切なことを1点。
カフェインは人によって効果の出やすさ・副作用の出やすさが大きく違います。
そのため、カフェインの中毒症状である吐き気や頭痛などが出た場合にはそれ以上の摂取は控えましょう。
少し難しい話をすると、カフェインはアデノシン受容体などに作用しドーパミンを増やします。
このような作用によって、カフェインは血圧を上げることなどで、運動機能を刺激します。
カフェインは飲みすぎると不安感を引き起こします。
このように、カフェインの効果について考えるときに難しいのは、少ない量の時と多い量の時で効果が違うのです。
カフェインは量が少ない場合に運動機能を刺激します。
そして飲みすぎると、中毒症状とは別に不安が引き起こされます。
また、カフェインで「頭がしゃっきりするか」はまだ専門家の間でも議論が分かれています。
カフェインによって頭が冴えるという研究もありますが、一方でそれはカフェインの禁断症状を抑えただけ、とも言われています。
そのため、今のところカフェインを飲む一番のメリットは、運動機能の刺激です。
また、不眠も有害な作用として言われていますが、眠りたくないときにも有効です。
カフェインはサプリメントにも含まれますが、一般的な食品にも多く含まれます。
上の図で注目すべきことは、玉露のカフェインがエナジードリンクよりも多いこと、カフェインレスコーヒーにもカフェインが含まれることです。
ちなみに
レッドブルは1缶(250mL):カフェイン75mg
モンスターエナジーは1缶(355mL):カフェイン128g
です。
カフェインでもっとも注意が必要なことは、過剰摂取をしないことです。
近頃は、カフェインのサプリが気軽に手に入るようになったことで、過剰摂取による事故が増えています。
カフェインの過剰摂取によって日本の20代の若者が亡くなったことも報告されています。
上の表を見ると健康な成人の1日最大摂取量として400mgと言われています。
さきほどの食品に含まれる量を考えると、食品からの摂取で400mgを超える場合は1日にモンスターエナジーであれば4本飲むなど、なかなか困難です。
実際、カフェインの過剰摂取で病院を受診した方の多くはカフェインのサプリを飲んでいました。
カフェインのサプリには1錠あたり100mg-200mg含まれています。
サプリを2,3錠飲むともうそれだけで過剰摂取になってしまします。
カフェインのサプリをしようする場合は、くれぐれも飲みすぎないように注意してください。
【参考文献】
Curr Neuropharmacol. 2015 Jan; 13(1): 71–88.
図引用:小児内科 51(9): 1284-1288, 2019.
医学のあゆみ 266(11): 867-868, 2018.
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