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男性の体の仕組み

更新日:2021年02月13日

射精の仕組み

はじめに

射精はとても身近な話です。
射精をすると性的快感が得られるのはもちろんですが、射精は子作りにおいても大切な問題です。

「早漏・遅漏で悩んでいる・・・」

「もしかして不妊体質かもしれない・・・」

と悩んでいる方もおられるかもしれません。
これらは非常にデリケートな問題なので、周囲に相談できず1人で悩んでしまう方が少なくありません。

そこで今回は、射精の仕組みや射精の障害、そして射精とオーガズムの関係について、詳しく説明していきます。


精液とは

男性の生殖器の解剖図

そもそも、射精とは「精子を含んだ精液を体の外に出すこと」です。
そのため、その精液がどのようなものかを知ることが射精を知る第一歩です。
ここでは精液はどうやって作られているのか、をご説明します。

精液は精巣で作られる精子とその他の液体成分から構成されます

液体成分は、精嚢で作られる精囊腺液と、前立腺で作られる前立腺液からできています。

まず精子と精囊腺液とが前立腺近くで混ざり合い、その後さらに前立腺液と混ざり合います。
こうして精液が作られるのです。

射精について精液の量を気にされる方もいます。
平均的に1回の射精で射出される精液量はおよそ3.5mLであり、その中に含まれる精子の数は約4億個です。

実は、男性の半数以上が自分の射精量は少ないと感じています
アダルトビデオなどで、精液は多ければ多いほど興奮を表す素材として扱われるため、精液量を多いように描写されます。
そして、実際に他人の精液の量をみることはないため、本当の一般的な精液の量を知ることがないため、アダルトビデオに影響されてしまいます。
しかし、実際の平均の精液量は3.5mLであり、これに比べて少ないと思われる方は少ないでしょう。

精液量を人と比べることはないので不安になることもあると思いますが、上記のような医学的に正しい情報を元に自分の状態を客観的に判断することが大切です。


射精の仕組み

続いて、射精の仕組みを見てみましょう。
射精には、emission(エミッション)とejection(エジェクション)の2つのプロセスがあります。

射精:emission(エミッション)

射精の「emission」

最初に起こるのはemissionです。

精巣(金玉)で作られた精子が精巣上体→精管→射精管と進んでいきます
その後、精子は前立腺近くで液体成分と混ざり合って精液となり、前立腺の収縮を伴って尿道へ押し出されます。

つまり、emissionは精液が作られて尿道へ入るまでのプロセスです。

ちなみに「射精を我慢できない」という感覚は尿道に精液が押し出された際に尿道が膨張すること反応して生じるものです。


射精:ejection(エジェクション)

射精の「ejection」

emissionの次に起こるのはejectionです。
尿道の根本(前立腺のところ)まできた精液は、尿道のまわりの筋肉が収縮することで、精液を体外に射出します。
射精に向けての最後の一押しがejectionなのです。


射精の病気

ここまで、射精の仕組みをみてきました。
それでは、射精の各プロセスがうまく動作しなかった場合、一体どうなってしまうのでしょうか。
ここでは、このような射精にまつわる病気について説明します。

射精の病気として代表的なのは

  • 早漏・遅漏
  • 膣内射精障害
  • 逆行性射精

です。

早漏は射精までの時間が極端に短くなること、逆に遅漏は射精までの時間が極端に長くなることです。

膣内射精障害は、オナニーでは射精できるのに女性の膣内では射精できないという障害です。
膣内射精障害の主な原因は間違ったオナニーのやり方です。
膣内射精障害を防ぐためには正しいオナニーが大事です。


逆行性射精とは、これはemission(精液が作られて尿道に入るまで)は正常ですが、ejection(尿道からの射精)に問題がある状態です。
ejectionの際に、精液が尿道を逆流して膀胱に行ってしまうのです。
逆行性射精で子作りを希望する場合は、膀胱内に入ってしまった精子を回収することもあります。


射精とオーガズムの関係

最後に、射精とオーガズム(絶頂感)の関係についてみていきましょう。
射精とオーガズムは同じものだと思われがちですが、射精とオーガズムは別のものなのです。

正常な場合はオーガズムは射精に伴って起こります。
オーガズムのメカニズムとしては、射精に伴った筋肉のリズミカルな収縮を脳で快感として認知することで生じます

しかし、先ほども言ったように、射精とオーガズムは別物です。
射精をしてもオーガズムを感じない場合があるのです。
これがオーガズム障害です。
「射精したのにあまり気持ちよくないんだよな・・・」という方は、オーガズム障害かもしれません。

また、オーガズム障害の人は夢精をきたす場合があります。
この場合は勃起・射精には問題がないということなので、オーガズム障害として精神疾患,薬物性などの原因を疑います。


まとめ

精液の組成や射精の仕組み、射精にまつわる病気、そして射精とオーガズムとの関係について説明してきました。
精液の状態や射精の病気は不妊につながることもあります。正しい知識を身につけて楽しい性生活を送りましょう。

【参考文献】
産科と婦人科 80(11): 1485-1491, 2013.
泌尿器ケア 16(5): 486-489, 2011.
J sexual medicine VOLUME 3, SUPPLEMENT 4, 303-308, SEPTEMBER 01, 2006
J sexual medicine VOLUME 16, ISSUE 9, P1324-1327, SEPTEMBER 01, 2019

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